舘野泉ピアノリサイタル

 ピアノリサイタル  開催!
2011年6月19日(日)東京文化会館小ホール
当日は満員のお客様にご来場いただきました。
リハーサル中の写真とプログラムを再掲載です。

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リハーサル中の舘野泉さん。

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組曲「優しき玩具たち」を演奏する“おとこ”たち。

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みなさん、とっても楽しそうです。


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演奏者のみなさんはその道の達人ばかり。素晴らしい演奏をありがとうございました。


<プログラム>
◆木島由美子 いのちの詩(舘野泉に捧げる)
どんなに大事件が起ころうと、どんなにひとが苦しもうと、どんなに戦争しようと、どんなにひとが死のうと、季節はめぐり、いのちはめぐります。めぐるいのち…生きることとは、愛すること。愛があれば未来につながります。愛があるから、何があっても生きなくては…と思います。全編に「love」を音列に置き換えたモチーフ「E・A・A・E」をちりばめました。四季それぞれを連想させるキーワードをもとに、5曲で構成しました。
1. 翠雨:若葉にふる雨の音楽。
2. 紅蓮の池:夏に咲く紅蓮、地獄の炎にも例えられる紅蓮、美しさ、逞しさ、激しさを。
3. 月読:日本古来の月の神様の名前が「月読(つくよみ)」です。呼びかけあうように。神様が呼びかけるのは…だれ?
4. 樹氷原にて:世界的に有名な山形の樹氷をイメージしました。静かに、荘厳に。
5. 桃花水:桃の花が咲く頃に流れ出す水、つまりは雪解け水のことをさす言葉です。せつないワルツを。季節がめぐると、冒頭の雨の音楽に戻ります。何事もなかったかのように…。 (木島)

◆マグヌッソン:ピアノソナタ 第1楽章 第2楽章
(左手の文庫募金助成作品)
左手のためのソナタは、潴鄒瑤琉兢により2007年〜2008年の冬に作曲された、30分ほどの曲である。二つの主要な楽章で構成され、第1楽章の形式はソナタ形式に似ており、第2楽章は主題と変奏である。第2楽章の終わりで最後の変奏が第1楽章の素材に溶け込んでいく。この第2楽章には、長い間「盗まれたアイデア」という作業用タイトルがついていた。かなり前に14小節の短い主題を書いていたのだが、ノート・パソコンを盗まれて失くしてしまったのである。後日その曲が、このソナタの第2楽章の主題にぴったりだと気づき、どんな曲だったかを正確に思い出そうとしたが、作曲したときは1時間足らずで書き上げたのに、それを思い出すだけで2週間近くもかかってしまった。

 〜休憩〜

シューベルト/吉松隆編曲:子守歌(三手連弾 共演:平原あゆみ)
フリース/吉松隆編曲:モーツァルトの子守歌(三手連弾 共演:平原あゆみ)
──「ブラームスの子守歌」は、19世紀のドイツの作曲家ブラームスの作品。また「モーツァルトの子守歌」は日本では、「眠れよい子よ 庭や牧場に」の歌い出しで知られる日本語の歌詞がつけられているいずれも有名な2曲。今回は吉松隆氏が舘野泉のために3手連弾用に編曲した。

◆ミニョーネ:「左手のための14の小品集」より
 カンソン  ヴァルサ  デスリザンド  モディーニャ・ドラマティカ
ブラジルの作曲家フランシスコ・ミニョーネが事故で右手を負傷した青年の依頼により、1984年に書いた晩年の作品。どの曲にもさまざまな演奏テクニックが盛り込まれた、左手のための総合的な練習曲集である。しかし、各曲の愛らしさ、美しい表現、その音楽的意味や雰囲気は、練習曲という枠組みを越えている。"カンソン"はヴァイオリンの二重奏のように美しい旋律が奏でられ、"ヴァルサ"はワルツのリズムで、まるでギターを爪で弾いているような響きをもつ。"デスリサンドという題名は、鍵盤上で指を「すべらせる」ように演奏することを示唆しているが、16分音符が夢見る人の優しさをあらわしている。"モディーニャ・ドラマティカ"はドラマティックなギターの音を和音で表現している非常にブラジル的な曲である。


◆吉松隆:組曲「優しき玩具たち」(舘野泉に捧げる/「舘野泉左手の文庫」助成作品)
〜左手ピアノ、クラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロのために〜
舘野泉(Pf)、浜中浩一(Cl)、北村源三(Tp)、木全利行(Vn)、舘野英司(Vc)

舘野泉さんの左手のピアノは、次から次へと色々な音楽が飛び出す魔法の玉手箱だ。1年半ほど前、「盟友であるトランペットの北村源三氏、クラリネットの浜中浩一氏と共演できる曲を書いて欲しい。そして一緒にヴァイオリンとチェロを弾く息子たちとも共演できたら嬉しい」とニッコリ笑顔で言われた時、「いくらなんでもそれは無理!」と思った。なにしろ、左手のピアノとクラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロという世にも不思議な組み合わせの五重奏曲である。そんな編成の作品は「ありえない」!でも、書いてしまった(笑)。舘野さんが(玉手箱ならぬ)「おもちゃ箱」を開けると、次から次へと色々な玩具たちが飛び出してきて、音楽を奏で始めるのだ。オモチャたちの舞曲や行進曲、クラリネットを吹くピエロの人形、トランペットを吹く兵隊の人形、鳥たちの歌う聖歌、十二音で踊る狂乱のダンス。ただし、子供が開ける「おもちゃ箱」ではなく、大人が(何十年ぶりかで)開ける「玩具箱」だ。そこには、長い時を経てきた色々な思い出や記憶もからまっている。時には、悲しい曲に笑い、楽しい曲に泣くのが「大人」になるということなのかも知れない。曲は(組曲「展覧会の絵」風に)プロムナードに続く7つの小品(南西からの舞曲/散漫なロマンス/行進曲の遠景/信号手の回想/聖歌を歌う鳥たち/アーノルド博士のワルツ/虹色の祝祭)からなる。2010年春から夏にかけて作曲。op.108。(吉松隆)

<T.マグヌッソン>アイスランドを代表する作曲家の一人。初めて書いた交響曲で2004年のノルディック・カウンシルの音楽賞にノミネートされ、アイスランド音楽賞の2004年ベスト・クラシックピース・オブ・ザ・イヤーを受賞、また2003年にもピアノ三重奏曲でもベスト・クラシックピース・オブ・ザ・イヤーを受賞している。T.マグヌッソンはアイスランドの作曲家の中では若い世代に属する。レイキャビク音楽大学でG.ハフスティンソンに師事し、1996年に作曲の学位を取得。その後パリ国立高等音楽・舞踊学校に入学を認められる。パリ滞在に関連してエマヌエル・ヌネス等に師事。アイスランドに帰国以来、数々の曲を作曲して注目され、CAPUT、トリオ・ノルディカ、アイスランド交響楽団、イーソス弦楽四重奏団等によって演奏されている。

<吉松 隆>
1953年東京生まれ。慶應義塾大学工学部を中退後、一時松村禎三に師事したほかは、ロックやジャズのグループに参加しながら独学で作曲を学ぶ。1981年「朱鷺によせる哀歌」でデビュー。交響曲・協奏曲・室内楽曲、ギター曲、邦楽作品、舞台作品を発表。イギリスのシャンドス(CHANDOS)とレジデント・コンポーザー契約。執筆、FM音楽番組解説者やイラストレイターとしても活躍中。映画「ヴィヨンの妻」の音楽担当。
33回日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。http://homepage3.nifty.com/t-yoshimatsu/

〜出演者プロフィール〜
舘野 泉 (ピアノ)
1936年東京生まれ。60年東京芸術大学首席卒業。64年よりヘルシンキ在住。68年、メシアンコンクール第2位。同年より、フィンランド国立音楽院シベリウス・アカデミーの教授を務める。81年よりフィンランド政府の終身芸術家給与を得て、90年以降は演奏活動に専念。06年「シベリウス・メダル」授与。演奏会は世界各地で3500回以上、リリースされたCDは130枚にのぼる。人間味溢れ、豊かな叙情性をたたえる演奏は、世界中の幅広い層の聴衆から熱い支持を得ている。この純度の高い透明なる抒情を紡ぎだす孤高の鍵盤詩人は、02年脳溢血(脳出血)により右半身不随となるが、04年「左手のピアニスト」として復帰。その左手のために間宮芳生、ノルドグレン、林光、末吉保雄、吉松隆、谷川賢作等第一線で活躍する作曲家より作品が献呈される。命の水脈をたどるように取り組んだ作品は、静かに燃える愛情に裏打ちされ、聴く人の心に忘れがたい刻印を残す。06年、全委嘱作品によるリサイタルツアー「彼のための音楽を彼が弾くVol.1」を行う。同年、左手の作品の充実を図るため「舘野泉左手の文庫(募金)」を設立。08年、長年の音楽活動の顕著な功績に対し、旭日小綬章受章、および文化庁長官表彰受賞。2010年の演奏生活50周年記念公演「彼のための音楽を彼が弾くVol.4」では日本初の左手ピアノのための室内楽作品(末吉保雄:アイヌ断章、吉松隆:優しき玩具たち)を世界初演。あわせて、最新CD「記憶樹」(エイベックス・クラシックス)、「EMIレコーディングス・コンプリートBOX」がリリースされ、著書「ピアニストの時間」(みすず書房)が刊行された。楽譜は「左手のピアノシリーズ」(音楽之友社)として10冊出版されている。南相馬市民文化会館(福島県)名誉館長、日本シベリウス協会会長、日本セヴラック協会顧問、サン=フェリクス=ロウラゲ(ラングドック)名誉市民。
舘野泉公式HP http://www.izumi-tateno.com

平原 あゆみ(ピアノ)

05年桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業。第9回フッペル平和祈念鳥栖ピアノコンクール・グランプリ、鹿児島新人演奏会・県知事賞受賞。04年より3度にわたりオウルンサロ(フィンランド)音楽祭に参加。同年NHK-FM「名曲リサイタル」に出演。06年5月東京にてデビューリサイタルを行い、本格的な演奏活動をはじめる。07年舘野泉リサイタル全国ツアー"吉松隆の風景"に出演。同年、セヴラック音楽祭(フランス)に招かれる。現在、舘野泉氏の唯一の弟子として研鑽を積む。これまでに舘野泉の共演者として行ったコンサートは100回をこえる。2011年5月東京オペラシティリサイタルホールにてソロ・リサイタルを予定。1981年鹿児島生まれ。

浜中 浩一(クラリネット)
1960年東京藝術大学を首席で卒業と同時にNHK交響楽団に入団。東京藝術大学在学中の1959年、第28回日本音楽コンクール第1位入賞。1962年国立ルーアン音楽院へ留学、クラリネットをジャック・ランスローに、室内楽をジョルジュ・ファイヤーに学ぶ。1964年クラリネット奏者としての最高名誉賞を得る。その後、ルーアン歌劇場管弦楽団と契約。1969年帰国後は、NHK交響楽団首席奏者として永年その重席を務め、在籍中その功績により「有馬賞」を受賞している。現在、尚美学園大学大学院教授、相愛大学客員教授、日本クラリネット協会(J.C.S.)名誉会長、NHK交響楽団団友。

北村 源三(トランペット)

京都生まれ。東京藝術大学卒業。1960年NHK交響楽団に入団、以後、25年間首席を務める。
1962年〜1965年オーストリア政府給費留学生としてウィーン国立アカデミーに入学。ヨゼフ・レボラ教授(ウィーン・フィル首席トランペット奏者)に師事。東京藝術大学在学中に第27回日本音楽コンクール管楽器部門第1位入賞。その後日本の主要オーケストラと共演を重ねる。また、全国各地でリサイタルを開催。アンサンブルの分野においても東京トランペットクワルテット、ヴィルティオーソトランペット東京、ラッパ吹きのゆかいな仲間たちを主催する。国立音楽大学招聘教授、NHK交響楽団団友、元日本トランペット協会会長。
1991年第11回有馬賞を受賞。

木全 利行(ヴァイオリン)
1960年東京生まれ。徳永茂氏の手ほどきにより、3歳からヴァイオリンを始め、11歳の時より、徳永二男氏に師事する。1971年、全日本学生音楽コンクール小学校の部東日本大会第3位。1976年から79年にかけて、桐朋学園高等学校音楽科及び桐朋学園大学で学び、1979年にNHK交響楽団に入団。1986年には民音室内コンクールで「斉藤秀雄賞」を受賞する。現在、オーケストラ活動の傍ら、室内楽奏者、ソリストとして活躍している。

舘野 英司(チェロ)
1940年東京生まれ。幼少より両親の指導により音楽教育を受ける。東京藝術大学付属音楽高校,及び大学を卒業。フィンランドのシベリウス・アカデミーに留学。小沢弘、佐藤良雄、ツビ・ハレル、エルッキ・ラウティオ、エンリコ・マイナルディーの各氏に師事。日本フィルハーモニー交響楽団、東京藝術大学管弦楽部講師、新潟大学教育人間科学部講師を歴任。フィンランドのヨエンスー市民交響楽団、クオピオ市民交響楽団、柏崎市民交響楽団と協奏曲を協演、上野文化会館小ホールを始め、新潟市、奥州市でリサイタル。1997年にはフィンランディアホールで兄(ピアニスト)舘野泉及び妹の悠子、甥のヤンネ・舘野とのファミリーコンサートに出演する。現在TBS子供音楽コンクール中央審査委員、岩手県胆沢町カルチャークラブ・チェロ講師、新潟チェロ・アンサンブル主宰、奥州フィルハーモニー管弦楽団代表及び音楽監督。








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